2021年度 スローガン

「 三方よし ~地域・会社・家族を幸せにするリーダーシップ~ 」

2021年度 基本方針

  1. 地域・会社・家族から応援されるJC活動改革
  2. 青少年育成を通じたリーダーシップの獲得(指導力開発)
  3. 地域課題解決を通じた組織のプレゼンス向上(社会開発)
  4. 忘れられない思い出を市民に残すおまつりの構築(特別事業)
  5. 圧倒的な行動量を質に転化させる34%会員拡大(会員開発)
  6. メンバーの自己開示による組織のブランディング(総務広報)

2021年度 理事長所信

はじめに ~若き青年リーダーを輩出するために~

1969年7月6日、「社会、企業活動を通じて自己の研鑽に励み、旧来の規範を脱して新しい時代の創造のために若い情熱を傾注し社会の発展に貢献しよう」という理想を掲げ、気仙沼青年会議所(気仙沼JC)は産声を上げました。今年で53年目を迎えるその活動は多岐にわたってきましたが、「明るい豊かな社会の実現」を目指す青年会議所(JC)としての根幹は一貫して変わりません。JCの存在意義であるJCI Missionには、「To provide development opportunities that empower young people to create positive change.(青年が積極的な変革を創造し開拓するために、能動的に活動できる機会を提供する。)」とあります。また、JCの到達目標であるJCI Visionには、「To be the leading global network of young active citizens.(若き能動的市民のトップ・グローバル・ネットワークになること)」とあります。すなわち、若き青年リーダーの輩出がJCの根幹であり、事実、気仙沼JCからは地域を牽引する数多くのリーダーが輩出されてきました。

ここで、1950年に採択されたJC三信条、「個人の修練」「社会への奉仕」「世界との友情」を紐解いてみます。

第一項の「個人の修練」は、すべてのJC活動は個人の成長のために行うものである、と説いています。JC活動とは、対内的なコンセンサスを得るためのアクションのことを指します。JC活動に積極的に参画すれば、会社や家庭との両立という課題に直面し、時間の制約から自らに負荷が掛かります。そこで、創意工夫して課題に向き合えば、負荷を乗り越えるために能力が磨かれ、従来の自分より大きく成長できます。極端な言い方をすれば、個人の成長こそがJC活動の目的で、そのための事業はあくまで手段に過ぎません。

第二項の「社会への奉仕」は、JC運動は社会に価値を届けるために行うものである、と説いています。JC運動とは、対内的なJC活動に対比して、対外的な発信を含むアクションのことを指します。いくら個人の成長が得られたとしても、成長による果実が対外的に見えなくては、自己満足の誹りを免れません。対外的に喜ばれるJC運動に結実することで、周囲からの理解を得ることができ、JC活動の継続性が担保できるのです。また、社会からのニーズに向き合うことで、自分達の中になかった新しい発想とも出会います。社業の中では触れ合わなかった異質な他者との出会いは、自らの幅を広げる大きな成長機会ともなるのです。

第三項の「世界との友情」は、JC活動やJC運動を通じて育まれる深い人的ネットワークを指します。業界団体や交流会で名刺交換や対話を重ねたとしても、そこで生まれるのは表面的なつながりに過ぎません。志を同じくする者が相集い力を合わせ、時には真剣さ故に対立が生まれたとしても、事業へ向き合う中でお互いの友情が深まり、卒業後にも持続、発展していく深い人的ネットワークが育まれるのです。

新型コロナウイルスの感染拡大、それに伴う医療体制崩壊の危機と経済の停滞、東日本大震災から10年を経て岐路に立つ復興、人口減少と高齢化に起因する様々な地域課題、我々を取り巻く環境は不確実性を増していますが、先行きの見えない現代だからこそ、若き青年リーダーの存在意義があります。半世紀以上の月日が経っても、JC三信条が掲げていた理念は全く色褪せていません。温故知新でJCの基本に立ち返って会員の成長を最大化し、地域の未来を切り開く若き青年リーダーの輩出に全力投球します。

地域・会社・家族から応援されるJC活動改革

近年のインターネットの発達による情報爆発社会を背景として、青少年育成、スポーツ振興、障害者支援、災害復旧などの様々な市民活動が精力的に行われるようになり、昨今は「JCしかない時代からJCもある時代へ」と言われるようになりました。まちづくりの担い手が増えるのは好ましいことですが、地域におけるJCの存在感は相対的に薄くなっており、従来通りに事業を構築していても求心力の低下は免れません。すなわち、今一番に考え直さなくてはならないことは、事業の内容(Doing)ではなく組織の在り方(Being)であると考えます。

環境に不満を感じればすぐに新しい選択肢を探すことができる現代においては、会社では人材の定着率低下、家庭では離婚率の上昇、といった課題が顕在化しています。さらには、SNSの発展で市民の不満が炎上という形で露見してしまうことから、「会社のオーナーが何をしても自由」「社会貢献活動は応援されて然るべき」「卒業までの限られた期間だから大目に見て欲しい」という姿勢には持続可能性がありません。

これらを踏まえて、気仙沼JCが目指すべき在り方は、地域・会社・家族から応援される三方よしの組織です。これまでは主に地域だけを事業対象と捉えていたのに対して、これからは支えてくれる会社や家族も事業対象と捉えて、多方面の関係者から喜んでもらえる関係性の構築に努める、ということです。そのためには、地域から喜ばれる大きな成果を上げながら、効率を最大限に高めて時間を捻出し、日頃支えてくれる会社や家族にも感謝を持って向き合うことが必要です。以下の5つの改革ポイントによって、会としての生産性向上を図り、地域・会社・家族を幸せにできる三方よしの組織への変革を目指します。

①大きな成果を上げる信念: 何よりも優先すべきは、JC三信条につながる大きな成果を事業で上げることです。成果を上げられない事業への時間投下ほど無駄なことはありません。これまでの事業では、独りよがりな考えに依存していることが多くありました。JCには、事業計画5サイクル(調査→分析→企画→行動→評価)という概念があり、調査や分析に時間を使い、的を射た企画を立案して行動し、結果を客観的に評価して次に活かすことが提唱されています。特に重要なのは、生の声から具体的なニーズを掴むことです。具体的なニーズに基づいて事業を構築すれば、大きな成果へと近づくことができます。困難に直面する場面もあるでしょうが、生の声に基づく強い信念があれば、めげずに事業を推進できるはずです。

②少数の重要事項への集中: 人間が一度に追い掛けられる物事には限りがあります。1年で成し遂げられる大きな目標はせいぜい1つか2つ、頭の中で意識し続けられる物事は3つから7つと言われています。多数の些事(さじ)に埋もれてしまえば、少数の大事は成し遂げられません。自分が成し遂げたい大事は何か、そのために本当に必要なことは何かを考え抜き、少数の重要事項に集中することが大切です。また、周囲との交わりの中では、様々な協力要請を受けることもありますが、頼まれたすべての事業に関わろうとすれば、やはり多数の些事に埋もれることになります。協力要請を断らざるを得ない場面もあることを念頭に置き、その代わりに集中した重要事業では胸を張れる大きな成果を出し、成果を持って周囲の応援を獲得していくのが今後のあるべき姿だと考えます。

③スピーディな意思決定: 決断できずに悩み続けることは一番の時間の浪費です。情報不足で判断できないなら、期限を決めて情報収集する。一長一短で決められないなら、リスクを負うことに合意をしてもらう。意見が全会一致とならないなら、少数派からも意見吸収して了承をもらう。意思決定を早める手法はいくらでもあります。さらに言えば、一度決断したら二度と翻意(ほんい)できないことはそう多くありません。易きに流れてはなりませんが、それが目的達成のための最善ならば、朝令暮改(ちょうれいぼかい)も一概に悪ではないのです。また、意思決定を早めるためには、組織内でのコミュニケーションの垣根を取り払うことが欠かせません。理事会、三役会、委員会といったオフィシャルな会議だけでなく、対面や電話での気軽な雑談の中でも意見交換を積み重ね、スピーディな意思決定をできる土台作りに務めます。

④計画性と時間効率の追求: 世の中で最も貴重な資源は時間です。時間は万人に平等でありながら、一度失われた時間は二度と取り戻せません。時間のない土壇場では選択肢も限られ、周囲に余計な負担を掛けることを余儀なくされます。ゆとりを持って事業に向き合えば、選択肢の幅は圧倒的に広がり、周囲の協力を取り付ける猶予も生まれ、成果と効率を両立する在り方が見出せます。事務局からは、日本JCから発信される情報や気仙沼JCの三役会や理事会の日程を早期に配信する。各委員会では、例会や事業の上程スケジュールから逆算して委員会日程を組む。そして、議論や検討を着実に積み重ね、土壇場での長時間拘束を未然に防ぎ、他の関係者にも配慮したJC活動の在り方を実現します。

⑤高い生産性を実現する会員教育: 生産性の高い組織を支えるのがメンバー個人の資質です。全世界で若き青年リーダーを輩出してきたJCは、理念の重要性、組織の在り方、事業構築の考え方、礼儀作法、文章術、スピーチ術、チームビルディングの手法など、リーダーにとっての学びの宝庫です。ただ、JCでの学びをメンバーが自分の血肉とするには、単発開催のJCプログラムのような外部からの刺激では不十分です。会員拡大会議のように組織の生産性を高める取り組みや、議案書作成セミナーのように個人の生産性を高める取り組みなど、気仙沼JC内で古参メンバーが新参メンバーを成長させる流れを構築し、成果と効率の両立を目指します。

青少年育成を通じたリーダーシップの獲得(指導力開発)

青年会議所運動の一つの柱である指導力開発で今年度掲げるのは、青少年育成を通じたリーダーシップの獲得です。気仙沼JCでは、小学生に職業体験を提供するキッズワークタウンという継続事業に取り組んできました。学校や保護者からの評価は非常に高く、募集を開始するとすぐ定員上限まで応募が集まり、当日は子供たちが夢中になって職業体験に取り組みます。青少年育成においては、子供たちの目線まで降りて対話をしながら導くことが大切で、この奉仕を通じて会社における人材育成や後進指導につながるリーダーシップが磨かれるのです。

地域における青少年育成で私が大切だと思うのは、子供たちが外の世界に羽ばたいていくことを妨げるべきではない、ということです。人口流出、労働力不足といった社会課題を背景として、子供たちへの情報を遮断して地元就職へと導いてしまう傾向が地方にはあります。しかしながら、地元出身者のスポーツや室内競技での華々しい活躍が大きくニュースになるように、世界に羽ばたく人材が地域から輩出されることは本来喜ばしいことのはず。また、生まれ育った地域での思い出は必ず記憶の中に残り、独自のアイデンティティを形成する原体験となり、地域の外に羽ばたいたとしても心の拠り所となります。子供たちの成長を懐広く見守ってあげる大人達が増えることが、優秀な人材を輩出できる豊かな土壌につながるのです。

また、最近の子供たちを取り巻く環境で課題だと感じるのは、大人達が明確なロールモデルを提示できていないことです。「こんな行動はダメだ」「あんな態度はダメだ」という否定形をいくら積み重ねても、子供たちの頭の中に明確なゴールが形成されることはありません。大事なのは、「こんな大人はカッコいい」と感じさせる理想像を見せることです。政治家、起業家、サラリーマン、スポーツ選手、研究者、文化人、分野はどんなフィールドでも構いません。憧れを抱けるような大人達の背中を見せ、子供たちが明確なゴールを描く一助となることを目指します。

地域課題解決を通じた組織のプレゼンス向上(社会開発)

青年会議所運動のもう一つの柱である社会開発で今年度掲げるのは、地域課題解決を通じた組織のプレゼンス向上です。気仙沼JCでは、子供から親への想いを五七五の詩にして贈り、親子の絆を再確認する親守詩という継続事業に取り組んできました。日本の伝統的な家庭教育にスポットライトを当てるこの取り組みは、全国的にも広がりを見せるものでしたが、併せて開催する講演会の集客には苦戦することが多く、地域社会に大きなインパクトをもたらしたとは言えません。どれだけ意義のある事業でも、市民の課題意識に合致した打ち出し方ができなければ、強い関心を持ってもらうことは難しいのだと思います。

2020年度には、海洋環境問題の啓発と海水浴場の振興をテーマとして、気仙沼市の環境課や階上観光協会と連携し、ビーチクリーンやサンドアートの事業を企画しました。コロナ禍や台風の影響などで計画通りの実施はできませんでしたが、市内メディアだけでなく各種マスメディアからも後援や取材の協力を得ることができ、SNSでも多くの市民から注目を集めた様子が見て取れ、例年の事業よりも広範囲に発信を行うことができたと感じます。他の団体と課題意識を共有して、その解決のために手を携えていくことで、気仙沼JCの外側にも協力の和が広がっていき、気仙沼JCが地域課題解決に大きく貢献することができる、これが私の考える組織のプレゼンス向上の在り方です。

ここで意識したいのが、どうすれば持続的に地域課題を解決していけるか。その鍵は、市民の主体性を担保することにある、と私は考えています。「人生は一度きり、自分のやりたいことをやるのだ」と主体性を持って新しい挑戦をするとき、人は大きなエネルギーを発揮します。そして、新しい挑戦が活発に生まれている地域には、熱量の高い人が集うようになり、活気が活気を呼ぶ好循環が生まれます。一方、「自分にはやりたいことをやる能力や資格がない」「周りからの批判が怖いからやりたいことができない」と自己肯定感や心理的安全性が保たれない環境では、人はエネルギーを喪失し、地域課題を解決する担い手が生まれてきません。新しい挑戦を周りが応援してくれる、不安があっても受け止めてもらえる、失敗をしてもやり直すことができる、そういった環境を整えていくことで、市民の主体性を後押しし、明るい豊かな地域の実現に近づけると考えます。

忘れられない思い出を市民に残すおまつりの構築(特別事業)

気仙沼JCにとって、指導力開発、社会開発と肩を並べる一大事業が気仙沼みなとまつりです。メンバー一丸となって数カ月間の準備に臨み、オープニングセレモニーでの銀鱗太鼓や七福神ねぶたを祀った海上うんづらを市民に披露し、おまつりに彩りと賑わいをもたらしてきました。私自身も2019年度には特別事業委員会の委員長を担当し、様々な苦労を乗り越えて大きな達成感を得た思い入れの深い事業です。新型コロナウイルスの影響から、2020年度はオンラインみなとまつりとしての開催となりましたが、銀鱗太鼓や七福神ねぶたに加えて子供向け縁日を運営し、例年とは異なる形ながら、市民に喜ばれるおまつりを模索することができました。

この体験で強く感じたのは、市民の心まで責任を持ってメッセージを届けるおまつりを構築したい、ということです。気仙沼JCが構築してきた銀鱗太鼓や海上うんづらは間違いなく素晴らしいコンテンツですが、残念ながら、広く市民に認知されているわけではありません。おまつり以外にも様々な楽しみが存在している現代において、注目を集めるためには心まで届ける努力が欠かせないのです。それでも、2020年度に開催した子供向け縁日では、太鼓演奏体験の楽しさや七福神ねぶたの迫力は、間違いなく多くの子供たちの心に響いていました。先人達が築き上げてきたコンテンツが持つ魅力の本質を掴み、可能な限り多くの市民を巻き込める形に再構築し、情熱を持って発信していくことができれば、忘れられない思い出を市民に残すことができるはずです。そして、市民の心に残せた思い出が大きければ大きいほど、おまつりを通じて獲得できる成長の果実も大きくなることでしょう。

圧倒的な行動量を質に転化させる34%会員拡大(会員開発)

新しい仲間を迎え入れる会員拡大は、組織の持続的発展にとって不可欠なだけではなく、友情の輪を広げ、奉仕の規模を大きくし、修練の機会を増やす、それ自体がJC三信条の実践につながる活動ですが、私にとっては最も苦い思い出のある活動でもあります。2017年度に委員長として会員拡大を担当した私は、目標に遠く及ばない結果しか残すことができず、6年間のJC生活における最大の挫折を味わいました。今年、理事長の任を全うするにあたって、この会員拡大の課題は必ず乗り越えなくてはなりません。34名の現役会員でスタートする2021年度においては、12名の新入会員をお迎えして34%会員拡大を実現し、心の底から課題を克服できたと言える状態を目指します。

会員拡大において最も大事なのは、理事長自らが覚悟を決めて数多くの打席に立つこと、すなわち、数多くの会員候補者に会うことです。打席を積み重ねることで、心を通い合わせる関係構築能力は高まり、魅力を訴求する話術も洗練され、打率も向上していくはずです。そのために必要なのは会としての総力戦です。全員が会員拡大の必要性を理解し、JC入会の魅力を自分の言葉で語れるようになる。新しく仲間に加わって欲しい会員候補者を全員でリストアップし、会員候補者と交流を深める会話の糸口を多く集める。継続的に連絡を取って機が熟すのを待ち、機が熟した際には早急に面談の機会を作り、礼儀正しく情熱を持ってJC入会の魅力を語りかける。面談後は丁寧にフォローアップを行い、入会如何(いかん)に関わらずに同世代の仲間として交流を続ける。会員拡大の機運を緩めず、会員候補者リストの増強を続ける。そして、日々のJC活動を心から楽しんで魅力的な背中を見せる。こういった着実な行動の積み重ねによって、必ずや34%会員拡大を達成できるはずです。

私には強固な人的ネットワークも会員拡大のノウハウもありませんが、愚直に会員拡大のことを考えて行動を重ねることで、次の世代へとつながる組織の礎を築きます。

メンバーの自己開示による組織のブランディング(総務広報)

JC運動を発信していく上で、基礎となる信用を構築するのが広報の役割です。しかしながら、気仙沼JCを正しく理解、認識している市民は少数であり、他の市民団体と混同されていることも少なくありません。ホームページやSNSでの情報発信も行っているものの、関係者でない市民にとっては取っ付きにくい硬い文章表現になりがちです。組織が正しく理解、認識されることはすべてのJC運動の礎であり、もっと身近な存在として認知されることが必要です。

これまで気仙沼JCが取り組んできた情報発信は、事業の内容を報告することに重きが置かれてきましたが、セールスの分野では、「物を売る前に自分を売れ」とよく言われます。特に、人とのつながりが密接な地域においては、事業の内容よりもメンバーの人柄の方が興味を引きやすい傾向にあります。仕事内容、家族構成、趣味、入会のきっかけ、印象に残っている事業など、メンバー個人の顔や気持ちが見えるコンテンツを発信し、組織のブランディングを図っていくことを目指します。

また、組織の印象を最も左右するのは、何と言っても理事長自らの発信力であり、発信力を決定づけるのはその質と量です。質的観点では、相手の立場に立って言葉を選ぶこと、一般論ではなく具体例で語ること、事実だけではなく想いを語ること。量的観点では、何よりも発信する頻度を高めること、例会や事業以外にも発信する題材を作ること、写真や動画などの様々なメディアも活用すること。トップこそ最高のスポークスマンたれ、という気概を持って活力あふれる組織の発信に努めます。

おわりに

私、廣野一誠は、2015年に気仙沼JCへ入会させていただき、6年間のJC生活を過ごしてきました。近年は立候補せずに選考されることが美徳という風潮がありましたが、座して待つよりは自ら立ち上がる方がリーダーとして相応しいと考え、直近では例のない理事長候補者への立候補を行い、第53代理事長予定者としてお認めいただきました。立候補にあたっての所信には、理事長を務める上で大切にしたいことを4つ掲げています。

①高い理想: 誰よりも熱い情熱を持って、自分の器を大きく超える理想を描き、気仙沼JCが目指す進路を確立すること。

②固い結束: 描いた理想を力強く語りかけ、メンバーと目的意識を共有し、自分の不得意を補ってくれる仲間と結束を強めること。

③強い責任感: メンバーの成長機会を最大化するため、権限移譲と放任を履き違えず、時には優しく寄り添い、時には厳しい課題を与え、理事長自らが結果責任を負うこと。

④素早い行動: 周囲と密にコミュニケーションを取り、環境の変化と気持ちの機微を敏感に察し、先手を打って機敏に行動していくこと。

これらの4つを常に念頭に置き、一年を通じてメンバーの手本となる背中を見せ、「もっとJCに参画したい」「理事者になりたい」「理事長になりたい」という活力あふれる組織を作り出し、地域・会社・家族を幸せにする三方よしを実現します。